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翻訳会社で15年以上さまざまな業務を担当してきた筆者が、業界の最新の事情などについて思うところを書いていきます。
機械翻訳(MT)について
最近特に、日本でも機械翻訳(Machine Translation:MT)に対する注目が集まっているようです。

多言語のローカライズを大規模に行う必要がある大手のITベンダーなどでは、MTのテクノロジーに大きなコストダウンの可能性を見出し、大きな設備投資を行なったりもしています。

もともと、言語体系が似ている言語同士では、文章の構造を比較的解析しやすいため、MTでかなり正確な翻訳ができるようになっているようです。

一方、日本語の場合は、欧州言語と比べると独自性の高い言語のため、MTで実用に足る翻訳を行うのは不可能だというのが以前からの定説です。

実際、それは今でもまったく変わっていませんが、翻訳メモリや、人の手による手直しの作業と組み合わせて品質を担保する形でのMTの利用が進んでいます。

最近の主流としては(英日翻訳の場合)、MTのアウトプットである訳文に対してポストエディットという作業を行い、人の手でチェックを加えることによって、一定のレベルの翻訳に仕上げるという方法を取ることが多くなっています。

わたしの知っているある外資系のITメーカーは数年前からMTを導入し、今ではMT+ポストエディットの仕事がかなりの割合を占めるようになっています。

ここは、独自にMTのエンジンを持っているので、最初にそれを通した訳文が提供され、こちらではポストエディットの作業を行うだけという形です。

わたしたち翻訳会社は、日本語そのものを商品として扱っていて、当然ながら言語品質に対するこだわりを持って仕事をしていますので、MTというものをどうも受け入れにくく感じます。

でも、昨今の状況を考えると避けては通れないものになってきています。

ここはひとつ、ものは使いようと割り切って、一つの手段として受け入れる考え方が必要になっているのかなと思います。
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