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翻訳会社で15年以上さまざまな業務を担当してきた筆者が、業界の最新の事情などについて思うところを書いていきます。
Transcreation(トランスクリエイション)という言葉
Transcreationという言葉を、皆様はお聞きになったことがあるでしょうか。最近、翻訳の世界でよく聞くようになった言葉です。先日のJTF翻訳祭でも話題になっていました。

これは、そもそもTranslationとCreationを合体させた造語です。海外の翻訳・ローカライズ業界では何年か前から使われるようになったようです。

ローカリゼーションに特化したマーケットリサーチ/コンサルティング会社であるCommon Sense Advisoryは、この言葉を次のように定義しています。

Common Sense Advisory defines "transcreation" as a process by which new content is developed or adapted for a given target audience instead of merely translating existing material. It may include copywriting, image selection, font changes, and other transformations that tailor the message to the recipient. We've noted a steady increase in the number of inquiries from buyers regarding transcreation services, primarily for projects with a marketing orientation. In this Quick Take, we outline the major characteristics of transcreation and some best practices for obtaining these services.

※ 出典:http://www.commonsenseadvisory.com/Research/Report_Abstracts/091117_QT_Purchasing_Transcreation/tabid/1877/Default.aspx

つまりは、文章をただ単に翻訳するというのではなく、想定する対象読者にあわせて文章の内容や体裁をカスタマイズして作り替えるというような概念です。

たとえば英語から日本語の作業の場合には、日本語のライティング(や場合によってはデザイン)の要素が関係してきます。

翻訳会社でも、最近は特に、マーケティング資料やそれに類するものを扱う仕事が増えてきています。そのような文書の場合、単なる情報の翻訳では十分ではなく、製品を投入する市場の要請にあわせた訴求力のある文章が求められます。そこで、Transcreationの要素が必要になってきているのだと思います。

今後、この要素にどう取り組むかで、翻訳会社間、また翻訳者間でもサービスの質に違いが出てくると思いますし、逆に言うとここが差別化のポイントの一つになるのかなと思います。
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