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翻訳会社で15年以上さまざまな業務を担当してきた筆者が、業界の最新の事情などについて思うところを書いていきます。
ゲームコンテンツ翻訳の世界
世界のゲーム人口は増加しています。

いわゆる先進国だけでなく、人口が多く発展の著しい中国やインド、ブラジルは巨大な市場となりえます。

モントリオール在住の友人からゲームコンテンツの翻訳事情について聞くことができました。

モントリオールにはゲームテスティングの会社がいくつも存在します。

モントリオールは、あらゆる人種のるつぼであり、日中韓、ヨーロッパ言語だけでなく、中東(アラビア語、ペルシャ語)、南アジアの言語(ヒンディー、タミール)のネイティブスピーカーを集めやすいのだそうです。

ゲームテスティングの流れとしまして、まず、ゲームのソフトウェアビルドがゲームの制作会社からゲームテスティング会社に送られます。

ゲームの原語のほとんどは英語ですので、英語のネイティブスピーカーのテスティングチームが実際にゲームをして不具合がないかどうかをチェックします。チェック内容には動作確認と画面メッセージの確認だけでなく、実際に熱中できるゲームであったか、退屈はしなかったかなども報告の対象となります。

マーケティングにお金をかけてもつまらないゲームは売れないため、ゲーム制作においては予算の 1~2 割をテスティングに当て、実際にプレイする側のフィードバックを非常に重要視しているとのことです。

ゲームコンテンツのローカライズが同時に行われており、ローカライズはゲーム制作会社側で行われるか、ゲームテスティング会社のほうが翻訳会社または翻訳者を手配して行われます。画面メッセージやボタン名など、IT 分野のインターフェイス翻訳に近いものから、ゲームの雰囲気に合わせた口語的な翻訳が求められます。

その後、ローカライズ版のビルドが届きます。
日本語版なら日本人の QA チームが、中国語版なら中国人の QA チームがゲームを実際にプレイして、翻訳上の不具合を見つけます。ビルドが更新されるたびに、前のビルドでの不具合が修正されているかを確認します。

確認内容には、レイアウトチェック、言語チェック、音声チェックが含まれます。また国ごとに異なる文化、習慣の違いによりゲームの内容に変化を持たせる点でアドバイスを行います。

具体的に言うと、登場人物の名前をその言語に合った名前にすることはすぐ思い浮かぶかもしれません。たとえば戦闘シーンで、日本では血しぶきが好まれないので、日本語版では血しぶきを消すというのもひとつの「ローカライズ」です。

ゲームコンテンツの世界はますます巨大化している市場であり、翻訳という観点からもますますの需要が予想され、目が離せません。

■「ゲームコンテンツの翻訳」もご参照ください。
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